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『龍が哭く』河井継之助 ✨ 読了 2019 4 27

「この実りの光景が良いものに見えぬ者も多いさ」


継之助の言葉に、「えっ」と驚いた顔で彦助は振り返った。



「だから国が乱れる。

日本がとか、幕府の一大事とか、大きなことばかり言うことで

己も大きくなった気でいる連中は、大事なことを忘れているのだ。

何をするにも飯を食わねばならんし、金もいる。

どんなときでも人間、生活をせねばならん。

田んぼが荒れたら、日本も幕府もこの長岡も干上がるというのが、どうにもわからぬ連中ばかりだ」



「秋になれば、何もしなくても米ができると思っているのでございますよ」

などと彦助が大真面目に言うから、継之助は声を立てて笑った。





「俺は、理想ばかり口にして、現実のまるで見えぬ連中が大嫌いだ。

地味にこつこつ平素の務めを果たすより、大きなことを口にして同志という名の同じ穴の貉と騒ぐ方が楽だろうし、さぞ愉快だろう。


たいそうな志を掲げた己らを高潔と信じ、それ以外の者を俗物と罵る。

そのくせ、その俗物が作った飯を食べ、稼いだ金を資金とする。

俗物の努力の上に成り立つ志だと気付いておらぬ」



「ああ、本当にそうでございますね」



「立志が悪いとは言わぬ。

だが、足元を固めず浮わついた輩に、どれほどの男の仕事ができようか。

彦助、戦も華々しい戦闘より、実際はシ重※が大事なのだ。

何事も表より裏を固めねばならぬ」




幕府には裏を固めるということが、まるで足りてないと継之助は危惧している。




『龍が哭く』より

※シ:にぐるま、荷車
漢字が出ない💦





あまりに象徴的なシーンですので、このまま載せます。


そして、ここについては余計な言葉も足さずにおこうと思います。







2019 4 27 土曜日

追記



つい今しがたもこの一冊。

『龍が哭く』を読み終えた後も、また思い出す場面を振り返りました。



河井継之助そして、長岡士の矜持、崇高さに感動しました。



このツイートもまさに、それ!








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